絵の具紫の作り方を探しているけれど、赤と青を混ぜても思ったような綺麗な色にならず、くすんだ茶色になってしまった経験はありませんか?この記事では、アクリル絵の具をはじめ、様々な画材で理想の紫を作るためのコツを解説します。濁らないための絵の具の青の選び方から、明るいパステルカラーやおしゃれなピンク紫の作り方、さらには赤なしで紫を作る方法まで、基本的な混色パターンを一覧でご紹介。WEBでできる混色シミュレーションも活用しながら、あなただけの色合いを見つけるお手伝いをします。
この記事でわかること
- 絵の具で紫が濁ってしまう原因と対策がわかる
- 鮮やかな紫を作るための色の選び方や配合比がわかる
- パステルやピンク紫など様々な色合いの作り方がわかる
- 赤を使わずに紫を作る意外な方法がわかる
基本となる絵の具紫の作り方
- なぜ紫は茶色っぽく濁るのか?
- 失敗しない絵の具の青の選び方
- アクリル絵の具で綺麗に作るコツ
- WEBでできる混色シミュレーション
なぜ紫は茶色っぽく濁るのか?

「赤と青を混ぜれば紫になる」と教わったのに、実際に試してみると濁った茶色や灰色になってしまい、がっかりした経験を持つ方は少なくありません。この現象が起こる主な理由は、使用する絵の具に紫を作る上で不要な「他の色」が僅かに含まれているためです。
絵の具の混色は、色を混ぜれば混ぜるほど明るさが失われ、黒に近づいていく「減法混色」という原理に基づいています。特に、紫色の補色(正反対の色)である黄色が少しでも混ざると、色の鮮やかさが打ち消され、濁りの直接的な原因となってしまいます。
例えば、黄色味がかった赤(朱色など)と、緑がかった青(シアン系の色)を混ぜ合わせるとどうなるでしょうか。この場合、「赤・黄・青・緑」という多くの色が混ざり合うことになります。理論上、光の三原色(赤・緑・青)が全て混ざると黒に近づくため、結果として鮮やかさのない濁った色合いになってしまうのです。
濁りの原因は「補色」の存在
綺麗な紫色を作りたい場合、その補色である黄色の成分をいかに避けるかが最も重要なポイントです。お手持ちの赤や青の絵の具が、黄色寄りではないか一度確認してみましょう。
失敗しない絵の具の青の選び方

綺麗な紫を作るためには、濁りの原因となる黄色や緑の成分を含まない青を選ぶことが非常に重要です。結論から言うと、赤味を帯びた純粋な青を選ぶのが成功への近道です。
画材店で青い絵の具を選ぶ際には、「ウルトラマリンブルー」という色名を探すことをおすすめします。ウルトラマリンは赤寄りの青で、緑の顔料を含まないため、赤と混ぜた際に非常にクリアで美しい紫色を作り出すことができます。
一方で、「フタロブルー」や「セルリアンブルー」といった名前の青は、緑味が強い傾向にあります。これらは緑を作る際には非常に優秀ですが、紫を作ろうとすると、前述の通り色が濁りやすくなるため注意が必要です。
絵の具の顔料情報をチェックしよう
より専門的な選び方として、絵の具のチューブに記載されている「顔料情報」を確認する方法があります。例えば、ウルトラマリンブルーの顔料は「PB29」と表記されています。この「PB29」と書かれた絵の具を選べば、メーカーが異なっても失敗する可能性は低いでしょう。
紫作りに最適な青と注意が必要な青
| 種類 | 特徴 | 紫作りでの評価 |
|---|---|---|
| ウルトラマリンブルー (PB29) | 赤味寄りの青。緑の成分を含まない。 | ◎:最もクリアで理想的な紫を作りやすい。 |
| フタロブルー (PB15) | 緑味寄りの青。鮮やかだが紫作りには不向き。 | △:赤と混ぜると濁りやすく、灰色がかった紫になる。 |
もちろん、作りたい紫の色合いによってはフタロブルー系の青が役立つこともありますが、まずはウルトラマリンブルーを基本の一本として揃えておくことを強く推奨します。
アクリル絵の具で綺麗に作るコツ

アクリル絵の具は、その速乾性と耐水性から多くのアーティストに愛されていますが、混色においては乾燥の速さが少し厄介な点にもなります。アクリル絵の具で綺麗な紫を作るコツは、「適切な水分量」と「スピード」にあります。
まず、パレットに赤と青の絵の具を少し離して出します。次に、筆を使って少しずつ中央に引き寄せ、手早く混ぜ合わせていきましょう。このとき、水の量が少なすぎると絵の具の伸びが悪くなり、多すぎると色が薄くなりすぎてしまいます。筆がかすれない程度に、適度な水分を含ませてから混ぜるのがポイントです。
アクリル絵の具は乾燥との戦いです!パレットに出した絵の具が乾き始めると、ダマになってしまい綺麗な混色ができません。迷わずスピーディーに混ぜることを意識してみてくださいね。
もし、じっくりと色を調整したい場合は、「リターダー」と呼ばれる乾燥遅延剤を絵の具に混ぜるのも一つの手です。リターダーを使うことで、アクリル絵の具の乾燥時間を延ばし、油絵の具のようにゆっくりと混色作業を行うことが可能になります。
ウェットパレットの活用もおすすめ
ウェットパレットは、スポンジなどに水を含ませてその上にクッキングシートなどを敷き、パレットとして使用するものです。これにより、パレット上の絵の具の乾燥を大幅に遅らせることができます。自作も可能なので、アクリル絵の具をよく使う方は試してみる価値があります。
WEBでできる混色シミュレーション

「いきなり絵の具を混ぜて失敗したくない」「どんな配合比でどんな色になるのか事前に知りたい」という方には、WEB上で手軽に試せる混色シミュレーションサイトの活用がおすすめです。
これらのツールを使えば、実際に絵の具やパレットを汚すことなく、仮想空間で様々な色の組み合わせを試すことができます。多くのサイトでは、カラーコードやRGB値を基に色を混ぜ合わせるため、非常に正確な結果を得ることが可能です。
例えば、「Golden Artist Colors」の公式サイトにあるミキサーツールなどが有名です。このようなツールを活用することで、絵の具を無駄にすることなく、理想の紫色を作るためのヒントを得られるでしょう。
また、スマートフォン向けの色彩アプリにも同様の機能を持つものが多くあります。移動中や少しの空き時間に、色の組み合わせを考える際の参考として使ってみるのも楽しいかもしれません。
多様な絵の具紫の作り方バリエーション
- 基本的な混色パターン一覧
- 明るいパステルカラーの作り方
- おしゃれなピンク紫の作り方
- 赤なしで紫を作ることは可能か?
- 深く濃い紫を作るテクニック
- 理想の色へ!絵の具紫の作り方まとめ
基本的な混色パターン一覧

紫の色合いは、元となる赤と青の種類によって大きく変化します。ここでは、代表的な赤と青の組み合わせによって、どのような紫が生まれるのかを一覧でご紹介します。理想の色合いを見つけるための参考にしてください。
赤と青の組み合わせで作る紫バリエーション
| 赤の種類(顔料例) | 青の種類(顔料例) | できる紫の特徴 |
|---|---|---|
| キナクリドンマゼンタ (PR122) | ウルトラマリンブルー (PB29) | 【王道の組み合わせ】最も鮮やかでクリアな、理想的な紫色。 |
| パーマネントローズ (PV19) | フタロブルー (PB15) | やや落ち着いた、深みのある青紫。インダンスレンブルーに近い色合い。 |
| カドミウムレッド (PR108) | ウルトラマリンブルー (PB29) | 赤みが強く、やや彩度の低い落ち着いた赤紫。 |
| カドミウムレッド (PR108) | セルリアンブルー (PB35) | 【渋い色合い】彩度がかなり低く、灰色がかったニュアンスのある紫。 |
最も鮮やかで綺麗な紫を目指すなら、「キナクリドンマゼンタ」と「ウルトラマリンブルー」の組み合わせが鉄板です。これらの色はそれぞれ紫寄りの赤と青であるため、混色した際の色相のズレが少なく、濁りのないクリアな色を生み出します。
明るいパステルカラーの作り方
ラベンダーやライラックのような、柔らかく可愛らしいパステル調の紫色を作る方法は非常にシンプルです。それは、基本の紫色に「白色」の絵の具を混ぜることです。
まずは、前述の組み合わせで理想の紫色を作ります。その後、別の場所に白色の絵の具を出し、作った紫色を少しずつ加えて混ぜ合わせていきましょう。いきなり大量の白を混ぜるのではなく、少しずつ紫を足していくことで、色の調整がしやすくなります。
白の混ぜすぎには注意!
白色を多く混ぜると明度は上がりますが、同時に色の鮮やかさ(彩度)は失われていきます。混ぜすぎると、ただの白っぽい灰色のような色になってしまうため、理想の明るさになったらそこで止めるのがコツです。
もし、透明感を保ったまま明るい紫を作りたい場合(水彩絵の具など)は、白色を混ぜる代わりに、加える水の量を増やして調整します。これにより、紙の白色を活かした、透き通るような明るい紫色を表現できます。
おしゃれなピンク紫の作り方

ファッションやデザインの世界でも人気のある、華やかでおしゃれなピンク紫。この色を作るには、いくつかの方法があります。
最も簡単な方法は、基本の紫色を作る際に、赤色の比率を青色よりも多くすることです。特に、赤色として「キナクリドンマゼンタ」のような鮮やかな赤紫色を使うと、非常に美しいピンク紫(マゼンタパープル)を作ることができます。
もう一つの方法は、先にピンク色を作っておき、そこに青を少量加えるアプローチです。
ピンクから作る手順
- パレットに白色と赤色(マゼンタ系がおすすめ)を出し、好みのピンク色を作る。
- 作ったピンク色に、ごく少量の青色(ウルトラマリン)を爪楊枝の先などで加え、よく混ぜる。
- 色の様子を見ながら、少しずつ青を足して理想のピンク紫に調整する。
このテクニックは、ネイルアートでオリジナルの色を作りたい時などにも応用できますよ。自分だけのおしゃれなカラーを見つけてみてくださいね!
赤なしで紫を作ることは可能か?

「紫は赤と青を混ぜて作る」という常識を覆すようですが、実は赤色の絵の具を使わずに紫を作ることは可能です。これには、絵の具の元となる「色の三原色」の考え方が関係しています。
一般的な絵の具の三原色は「シアン・マゼンタ・イエロー」です。この考え方を利用すると、次のような組み合わせで紫を作ることができます。
赤なしで作る紫のレシピ
- マゼンタ + 黒(少量):鮮やかなマゼンタに、明度を下げる黒をほんの少し加えると、マゼンタが持つ青の要素が引き立ち、鮮やかな紫色に見えます。
- マゼンタ + シアン:マゼンタ(赤と青の光を反射)とシアン(青と緑の光を反射)を混ぜると、共通の「青」が残り、マゼンタの「赤」も加わるため、理論上は紫色になります。
特にマゼンタと黒の組み合わせは、予想以上に鮮やかな紫が生まれることがある、驚きのテクニックです。お手元にマゼンタの絵の具があれば、ぜひ一度試してみてください。黒は本当にごく少量から混ぜるのが成功の秘訣です。
深く濃い紫を作るテクニック

茄子紺や江戸紫のような、深みと重厚感のある濃い紫色を作りたい場合、いくつかのテクニックが考えられます。シチュエーションに応じて使い分けることで、表現の幅が広がります。
1. 青の比率を増やす
最もシンプルでコントロールしやすい方法です。基本の紫色を作る際に、青色(ウルトラマリンなど)の比率を赤色よりも多くします。これにより、落ち着きのある深い青紫色を作ることができます。
2. 黒色を少量加える
明度を下げ、色を暗くする最も直接的な方法です。作った紫色に、ごく少量の黒色を混ぜ合わせます。ただし、この方法は注意が必要です。
黒の追加はごく少量から!
黒は非常に強い色なので、入れすぎてしまうと、ただの黒っぽい色になってしまい、紫の美しい色味を完全に消してしまいます。加える際は、爪楊枝の先で少しだけすくって混ぜるなど、細心の注意を払ってください。
3. 補色の黄色を微量加える
これは少し上級者向けのテクニックですが、非常に効果的です。作った紫色に、補色である黄色を本当にごく僅かだけ加えます。これにより、色の鮮やかさ(彩度)が少し落ち、自然で深みのある、渋い紫色が生まれます。特に、風景画などで影の色として紫を使いたい場合に有効なテクニックです。
理想の色へ!絵の具紫の作り方まとめ
この記事で解説した、理想の紫色を作るためのポイントを最後にまとめました。これらのコツを掴んで、ぜひあなたの創作活動にお役立てください。
- 紫は赤と青を混ぜて作るのが基本
- 絵の具の赤や青に含まれる他の色が濁りの原因になる
- 特に紫の補色である黄色が混ざると茶色っぽくなる
- 綺麗な紫を作るには黄色味のない赤を選ぶ
- 青は緑味の少ないウルトラマリンがおすすめ
- アクリル絵の具は乾燥が速いので手早く混ぜる
- WEBの混色シミュレーションで事前に色を試せる
- 紫寄りの赤と青を混ぜると最も鮮やかな紫になる
- 明るい紫は基本の紫に白を加えて作る
- 白を加えすぎると彩度が落ちるので注意が必要
- ピンク紫は赤の比率を多くして調整する
- マゼンタと黒を混ぜて赤なしで紫を作る方法もある
- 深い紫は青を多めにするか黒を少量加える
- 影の色には補色の黄色を微量混ぜると自然になる
- 理想の色を作るには少しずつ色を足して調整するのが重要

